林政の新たな動向 5
「地域林業」政策を端的にいえば、「地域のおかれた条件に応じ、育林から流通までの各段階の有機的な関連付けの下で、地域的なまとまりをもって」推進する「国産材の安定的な供給体制づくり」です。
さらにわかり易くいえば、一定の地域的圏域のなかで林業(川上)と林産業(川下)を有機的に関連づけ、「システム化」をはかろうとするものです。
しかし、「地域林業」政策の基盤づくりは、林家など個別経営に対する助成による森林の"点的"整備から"面的"整備をはかるものとしてまず始まりました。
古くは、零細規模の森林所有者の森林施業の計画化、共同化をすすめるための「団地共同森林施業計画」の作成(1968年度より実施)です。
また、第2次林業構造改善事業として森林所有者の協業経営、森林組合の受託経営等による団地協業経営を形成するため、「高度集約団地協業経営」の編成がはかられました。
これらは、林家等個別経営体の協業化、共同化等によって"属地的"に経営規模の拡大をはかろうとしたものでした。
しかし、この方向を質的にも量的にも格段に強化して実施されたのが、「森林総合整備事業」(79年度より実施)です。
この事業は、「相当規模の森林集団を単位として、植栽から保育に至る一貫した造林事業を集団的、計画的及び組織的に実施し、森林の面的整備を進める」ものでした。